『ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる』刊行記念トークショー

全米で「住みたい都市ナンバーワン」と評価されている、オレゴン州ポートランド。

周りでもポートランドの話題を耳にすることも多く「行ってみたいな」と思っていたところに、

友人からポートランドに関するトークショーがあると教えてもらってので行ってきました。

 

ポートランド市開発局 国際事業開発オフィサーに勤務されており、

『ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる』の著者である山崎 満広 氏の刊行記念。

 

portl1 

 

19:30分からトークショーがスタートだったので少し余裕を持って会場に入ったのですが、

非常にたくさんの来場者で会場内は大混雑。

「これは立ち見か…」と諦めかけましたが、1席空いていたので運よく着席できました。

 

portl2

 

山崎さんが登場し、いよいよトークショーがスタート。

まず最初に勉強になったというか、興味を惹きつけられたのがプレゼンテーションの上手さ。

トークショーって硬い話が続いて眠くなってしまうこともしばしばあったりしますが、

山崎さんのカジュアルな話し方と、スライドの合間に「書籍の写真が出たら拍手」という

ルールを設けて会場に“飽きさせない空気感”を作り上げていたのがユニークでした。

 

portl4

※スライドの合間に書籍の表紙が映し出されたら拍手。その音で眠たい人の眠気も覚める(笑)

 

ポートランドの街づくりに関してですが、市の12%が公園で構成されているとのこと。

街計画のマスタープランは80年代につくられたもので、問題視されていた車の排気ガス削減のため、

ハイウェイを剥がして公園へと変えて街づくりを進めていったんだそうです。

歩道を劇場空間として捉え、ショップやカフェなどの出店を活性化させることで賑わいを生み出し、

その結果、人々の徒歩や自転車での移動が自然なものとして定着していく。

都市圏のためだけの公共交通機関も整備され、建物の間には緑が溢れ、都市型公園も多く存在する

ポートランドの街並みが形づくられていったという話にとても納得できました。

 

日本の街はつくられた後に、なにか問題が起きる毎に「◯◯禁止」という看板が立てられる。

見た目だけは綺麗だけど、落ち着いて気持ちよく過ごせない街になっているんじゃないだろうか。

公園で遊ぶ子供に近隣住民から苦情が届き、遊べない公園になってしまう問題とかも起きている。

「その地域をどういう街にするか」という基礎計画がないから、変な街になるんだと思う。

 

ポートランドは「20分圏内で全てがまかなえる都市計画」という考え方のアーバンデザイン。

そして、近隣住民から意見を聞かないと設計や建築ができない条例が制定されている。

「市民が強い街づくり」という考え方がしっかりと根付いているのが面白いと感じました。

 ダウンタウンの真ん中に公園を作る計画を進めるにあたってレンガを市民に購入してもらい、

購入者の名前をレンガに彫って利用することで市民と行政が一体となった公園づくりを実現した話。

建築家の意匠デザインばかりが目立ってしまい周りに人の賑わいが生まれない建物ではなく、

建物の中だけでなく外(道)にも人々の活動が生まれるように考えられた建築計画の話。

川に新たに橋を架ける際に、車の通行を不可(公共交通機関は可)にしたが反対意見がなかった話。

住む人、考える人、ポートランドに関わる全ての人に溢れる“ポートランド愛”を感じました。

 

市民が同じ意識を持って、同じ方向を向いて培ってきた想いや考え方が根付いているから、

上辺だけ真似した似たような街とは根本的に異なる文化が継承されているのだろう。

 

山崎さんが話していた、ポートランドのノリがとても印象に残っているので最後に書きます。

「みんな仲良くやる。肩肘張らない。とりあえずやってみる。失敗してなんぼ。」

そんなノリが根付いているからこそ、クリエイティビティにもサスティナビリティにも優れた

全米で「住みたい都市ナンバーワン」と言われる街になるんだろうな。

 

トークショーを聞いて、ポートランドが「気になる」から「好きになる」に少し変わりました。

街づくり。生き方づくり。ライフスタイルを生み出すような仕事ができる人になりたいな。

 

portl5

 


ページ上部へ